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青く澄んだ気持ちいい空―。
うん、問題なしの青空だ。
『こちら異常なし』
少しの男らしい髭に熟年のパイロット…というべきか?
彼は通信機を使ってそう報告した。
こいつの名前は“ルーク”―。
『ルーク―。こちらも異常なし』
答えたのは“ロイ・ランディス”―。
慣れた手つきでこれもまた男らしい―。
そんなルークとロイは式典パトロールに出ていた……
彼らが使っているMS“フォーミュラ”
人型の巨人機械で大きい―。
それには当たり前のように“コックピット”と呼ばれる操縦席がある。
二人はそこに乗って、華麗に空を飛び回る。
『式典に悪運はねーだろ?』
ふとロイはそんなことを口にした。
そしてまた―。
『あっ俺…ちょい任務でさ、宇宙のユグドラシル基地に行くからな』
ロイは通信でルークに伝えた。
二人は同じくらいの歳…プロのMS乗りだ…
20歳後半くらいだろぅか…
かなりの熟練パイロットと思われる。
『気をつけろよ、当分は帰ってこれないってんだろ』
ルークはそんな言葉で返した。
んまぁパトロールする理由…解ってるように、今日はその式典…
共和国ユグドラシルと大帝国FISEが同盟を結んで50周年を祝う式典なのである。
“式典に悪運はねーだろ”
ロイが放った言葉―。
何か嫌な予感がする。
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