第一の災い

2/2
前へ
/63ページ
次へ
明くる日… 島に災いが起きた… この西島の海域は、ちょうど親潮と黒潮が混ざり合う位置に存在するため、 魚の餌となるプランクトンが多く生息し…そのお陰で島の財源は、ほとんど漁によって賄われている。 …まさに、この島の守り神… 天照様さまさまっといったところだ… …だが… 2年に一度の周期で、なぜか外洋と内海の温度差が激しく変動する事で起きる 「渦」が出来てしまう…その為、一定期間のみ漁が出来なくなってしまうのだが… …今年はなぜか…いつもと違った…。 島民「あれからもう1ヶ月じゃッ!! きっと、終黄のガキがコソコソと猫を連れ込んどるせいで…天照様がお怒りになっとるにちげぇねぇ~だッ!」 島民B「そうじゃそうじゃぁ~ッ!! きっとそうにちげぇ~ねぇ~だッ! はやぐ何とかしねぇ~ど、西島はとりがえしのねぇ~ごどになっじまうッ!」 …終黄とは…俺の親父だ… …そして、この島の島長でもある。 その晩…西島の緊急島内会議が執り行われた…。 終黄「…みな…今回は、俺の息子のせいで心配をかけて…すまない。 あいつには、今回の責任として西島から追放しょうと考えてる。」 島民「なッ!終黄~…なにもそごまでしねぐども~…」 終黄「いやッ!ケジメは取らねばならないッ! …アイツも、もうガキじゃない。 それなりの対応をしなければ…この西島住民の皆に示しがつかないッ!」 …そして…翌朝… 終人「…っとまぁ~そんなわけだ…真理…今までありがとな? …いろいろ…。」 真理「…そ…そんな~…だッ!だってシュウちゃん、なにも悪いことしてないじゃないッ! なんでシュウちゃんが島を出なきゃなんないのよッ! わたし……そんなの納得出来ないッ!」 終人「そんなこと言ったって、もう決まった事だし…今更なにも~… ッて!オイッ!真理! どこ行くんだよッ!!」 真理「おじさんとこぉーー!…」 終人「…はぁ~、ったく…」 にゃ~♪ 終人「心配すんな…お前らは、俺が守ってやる…」 …そうして…終人は、明日から隣島の東島へと移住が決まった…
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加