第1章

5/13

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「過去、この仕事に経験は?」 ..あるはずがない。 ずっと、フリーターだ。それも派遣やコンビニ。 無い、と伝えると、体験入店を勧められた。 面白い、やってやろう。 テレビでやってたように、バカ騒ぎして酒飲んで、下らないお喋りしてりゃいいんだろ? OKだと言うと、履歴書に写真を貼って持って来いと言う。 直ぐ様OK。 仕事が長続きしないコージは、履歴書も写真も用意してあった。 夕方6時に店に行く事になって、店の詳しい場所を聞くと電話を切った。 今日は、夜勤明けだから、まだ時間はある。 着替えるのは早すぎたが、そんな事気にもならない。 そう言えば、募集内容には、50000とあったが、体験なんちゃらだといくら貰えるんだろう。 まぁ、諭吉は、間違いないだろう。 たまんねーぜ、俺! No.1になったりしてな! だって、俺結構イケてるぜ? 客ん中の、いい女と..? コージの妄想は止まらなかった。 実際、10人並の容姿だったし、自分が一番だと、根拠もなく信じてるだけだったが。 俺は、周りとは違う! あ、もう家出るか。店に行く迄車で1時間はあるからな。 酒飲むけど、電車で行くのかったるいし、どうせつかまんねーだろ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加