第1章

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club騎士は、5階建てのビルの最上階にあった。 下は、キャバクラだった。 まだ、キャバクラも出勤時間じゃないよな。 イイ女でも、目の保養に、と思ったが。 エレベーターで5階にあがる。 背の高い大きな扉を開ける。 「すんませーん。今日電話した鈴木です。」 まだ暗い店内に、誰にともなく声をかけた。 「あっ、さっきの電話の体入の人ね。とりあえずここ座って」 奥から出てきた、長身の男が指差す場所に座った。 フカフカのソファーには相手が座る。 何で、てめぇがフカフカのソファーなんだよ! 「体験入店て事で、今日はいいんだよね?」 なんだよ、こいつ。28歳の俺より絶対年下の癖して生意気だな。 コージは、始終そんな事を思いながら、初心者向けのマニュアルを聞いた。 「で、最後に..店での名前どうする?本名でいく?何か希望ある?」 名前か..考えてなかった。 そうだ、テレビで見たホストの名前でいいか。 「じゃあ..ルイで。」 「あ、駄目、それいる。しかもNo.1」 笑いながら、純と名乗った男は言う。
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