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「で、何でお前がいんだよ」
「こっちの台詞だおい」
1-2の教室、新しいクラスメイトの顔を見ようと360度を見回すと横の席にいるのは同じ顔。
「「……勘弁してくれよ」」
お互い反対を向きながら溜息をつく。
まあ一緒にいないと調子を狂わすからという理由で来ているなら同じクラスなのはもしかすると好都合、なのかもしれないが…。
しかし圭太と同じクラスだったのは非常に嬉しい。
圭太は入口あたりで数人の女子と喋っている。
あれ、あいつってあんなモテたっけ。
「っよ、」
圭太を若干爆ぜろ的な目で見ていると前の席の椅子に、こちらを向いて誰かが座って来た。
「んぉっ、鏡哉っ?」
「俺も同じクラスだぞぉぅ!」
「マジかっ!!」
元気良くハイタッチを交わす。
彼は穂坂 鏡哉、小学校からの友人だ。
天然だけど俺の事よく分かってる、そんな奴。
そして横の龍といえば「誰?」というような顔をしている。
「俺弟くんと喋ったこと無かったな、俺、穂坂 鏡哉っ! お兄さんの…………愛人ですっ!」
冗談っぽくそう言いながら腕を絡ませてくる。
「そう……結婚を……前提に……」
よく言われる、ノリが良いと。
俺も便乗して相手を愛人のようにして見つめる。「…キモい」
よく言われている、ノリが悪いと。
龍のノリの悪さというか、掴み所の無さは有名だ。
本当にまともに話すことさえも難しい。
俺は長年一緒にいるし、しかも双子だから基本何とかなるが。
「ああ…噂通りの毒舌、だな」
鏡哉が苦笑を浮かべる。
「気にしてると精神的にやられっから気にすんなよ」
天然の彼が気にする事は無いだろうが一応忠告をしておく。
すると胸にポンっと手を置いて
「へへ、俺様のダイヤメンタルなら誰にも砕けないぜっ!」
とドヤ顔を決める。
しかしそれは次の龍の一言で簡単に崩れるのだった。
「へぇ、そのメンタルでモテないDT高校生活を乗り切れよ」
「……うぇぇぇぇぇん!!!」
ほぼ半泣きになって鏡哉が俺にしがみついて来る。
DTって怖い
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