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「蓮太郎」
寮のソファに座りテレビを見ていると、
横に座っていた、
担任で、この荘の主でもある石狩に
声をかけられる。
そう言えばいつの間に下の名前で
呼ばれるようになったんだ俺は
「何すか?」
チラッと軽く相手に目を
向けつつテレビの内容を確認する。
「弟に優しくしてやれよ」
頭に手を置かれる。暖かくて大きな手。
龍に優しくしてやれって……
どういう意味何だろうか。
「何でいきなり?」
「……お前は鈍感なんだよ」
呆れたような目を向けられる。
俺は龍の為に素っ気ない態度を
取っているのだ。
それに鈍感って…
俺らは双子何だから
大抵のことは分かり合える。
「とにかく、優しくしてやれ」
石狩は俺の頭をポンポンと叩くと
酒を飲みにダイニングの方へ去って行った。
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