仮面の女王

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今日は文化祭当日。 朝起きて龍とお互いの衣装が 似合ってないだの子供のような 口喧嘩をしてしまったが、 キスで終わらされてしまった。 腹が立ってしょうがない! 龍は普通に女が好きだ。 しかし気持ち良いなら男でも、 それに双子の兄でも構わないのか? そもそも童貞の俺のキスなんかが 果たして気持ち良いものなのか。 「よ、蓮」 「おう、圭太」 教室には衣装で集合だったので、 朝一番に見た圭太は早速あの 似合う和服に身を包んでいた。 教室の中には一体どこから借りたのか 畳が敷かれてあり、 これから準備をするのだが ある程度の内装は昨日のうちに 調理班が整えてくれていたようだ。 流石、このクラスの女子は有能だな。 、って俺は何様だ。 「双子のウェイターな、 これは女子受けするぞ」 横に並んだ俺たち二人を見て 圭太はニヤニヤと笑っている。 横目に龍を見ると軽く舌を出して 挑発していたので肘で思いっきり 突っついてやった。 「いでぇっ、殺すぞ」 「やってみろアーホ」 こうしてまたまた喧嘩を 始めてしまった俺たちなのであった。 圭太には喧嘩するほど仲が良いと 言いくるめられてしまって これまたやり場のない怒りが こみ上げてくる。
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