仮面の女王

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「あ……ヤバい」 何とか泣き止んだ鏡哉が突然呟いた。 「ん?」 「蓮……すぐ逃げろ……」 「逃げろってどういう意味だよ?」 「いいから……、ッとにかくッ、 ぁっ、……や……」 段々息が荒くなっている。 何だか声だけ聞くと若干エロい……。 ……あれ、何か違和感を感じる。 体のどこかが何か変な気が。 何かが動いている。 「蓮ッ…はぁっ、ん…ぁ、ん」 腰だ。腰に違和感を感じる。 腰に何か圧迫感を感じる。 意識を一点に集中させると、 鏡哉の体の何かが俺の腰を 徐々に押し始めていた。 何か?腰にある何かを押すような ものと言えば……。 アレしかない。 「ゃっ、早く、逃げないと…… 俺、制御できなくなるぅぅッ、」 「ま、まさか薬を」 「そ、ぅ……だ、からぁ、ん、 は、やッ…あぁッ!」 言い終わる前に鏡哉の顔が真っ赤になり、 俺を強く抱き締めてくる。 そして次の瞬間、彼は俺にキスを……。 また男にキスされた!? しかも発情している分龍とのキスより 何倍も激しく、鏡哉は俺の口を 隅から隅まで荒らしてくる。 「きょッ……ぅふ、んう、ッ、 や…ぁ、ッ、」 「ッん、ふっ、んはぁ、ッ、ァっ、」 俺の口の中が鏡哉の熱い唾液で 温められていく。俺が鏡哉に染まっていく。 ヤバイ、龍に変な事をされている分 男に襲われることに対してそこまで抵抗を 感じなくなってしまっている。 ……ん、鏡哉から何か匂う。 微かな汗の匂いと、そしてこれは…… ちょっとクラクラするけど、気持ち良い。 このまま快楽の果てへイキたくなる。 もう気持ち良いなら何でも良いや。
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