仮面の女王

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……、あれ、俺何してたんだっけ。 目が覚めると白天井。 体がベッドに沈みそうな 鉛のように重くて、頭が少し痛い。 確か鏡哉を保健室に運んで……。 体が……何かおかしい。 周りを見渡すと鏡哉がいない。 病人を運んだはずが運び手である 俺一人だけ部屋に残されている。 少しバランスを崩しつつ ベッドに手をついて起き上がってみると 真横にある棚に置き手紙があった。 呟くように読み上げてみる。 「蓮へ……ごめん……?」 どこか近くにあったのを 破ったようなザラ紙には、 謝罪の三文字だけが記されていた。 そのまま床に足をついて立つ。 するとその途端、太ももを 熱い液体が通過するのを感じた。 …え、まさか、漏らした?この歳で。 いや、今伝っているこの雫は もっとドロっとしていて、発生源は…… 後ろの中が、熱い。 「俺……寝てる間に、襲われた……」 周りに誰もいないのを確認して 咄嗟にベッドに座り込み、 制服のベルトを緩める。 手をスラックスの隙間に忍ばせて、 そっと穴の方へ近づける。 やはり穴の周りが粘液だらけだ。 恐る恐る穴の中に指を入れて掻き出してみる。 勿論興味本位で指を入れてみたことは 少しあるが、中に自身の液体を 放出する事など出来ないので、 とても変な、初めての感覚。 「ぁ…、ッ、、あぁ、…」 必死に口を押さえながら穴の中を探る。 まだ童貞の癖に先に 処女を奪われてしまった。 これから鏡哉にどんな顔を すれば良いのだろう。
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