序章

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「秘剣 封刃縛風」 唱えると同時、振り切られた刀から発生した風の刃は相対していた魔獣の体を絡め捉える。 ギュララと短い悲鳴を上げた蛇型の魔獣はその身を刻まれながらも眼の輝きは消さない。 それを見た青年は刀を鞘へと収め、魔獣に迎い走り出す。 「居合 一閃」 間合いに入れた蛇を躊躇う間も無く刃を凪ぐ。手に伝わる感触と噴き出る赤に、しかし青年は動ずることなく血降りした刀を鞘に収めた。 緑の生い茂る集落の入り口
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