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生命を感じさせない黄色の景色。
世界最大の軍事力を持つ帝国を一言で表せばこうだった。
「死んだ大地」
ポツリとつぶやく小柄な少女は身の丈を遥かに超える大剣を携える。
「使命、遂行」
警戒を映す瞳の先には少女、どころか大の大人をも一飲みにしてしまいそうな口を開く鰐の様な獣。
だというのに、少女には怯えはもちろん、あらゆる感情が見て取れなかった。
「月光閃──三日月」
無機質に吐き出した言葉に載せ、三度の剣尖が宙を舞う。
グラァラァ!
対する鰐は咆哮一つ吐き出し、刃を喰らう。
共に命を掛けた戦闘はまだまだ始まったばかり。
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