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学校内は、午前中の騒がしさが嘘のように静まり返っていて、
食堂の手前の廊下にある自動販売機まで行くのに、誰とも出会わなかった。
頼まれた麦茶と自分の分の緑茶を買い終わり、教室に戻ろうと今来た廊下の方を見ると、何故かこちらを見つめたまま固まっている会長さんがいた。
一瞬ドキッとして固まった真矢だったが、一週間前の伸司の言葉を思い出し、肩の力抜いた。
(……ここは、変に目立っちゃいけないから、何事もなかったように立ち去ろ。
というか、会長は何故あんなに俺をガン見なんだ?)
そんな事を思いながら会長の横を通り抜けようとしたのだが……
ガシッ
といつぞやのごとく、腕を捕まれてしまった。
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