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何故、こんなことをしているかというと、
今年から大学生になった雪がサークルや、他のバイトなどで忙しくなり、
この“メイド喫茶”でのバイトを辞めることになったのだが、
「今、辞められては困る!」
と店長が泣きついたため辞めづらくなってしまったらしい。
そこで雪は、真矢を身代わりにしたのだ。
…そして、真矢も最も恐れている雪に逆らえる訳もなく、結局ここで働くハメになってしまったのである。
長い前髪をピンでとめ、カチューシャをして、薄く化粧をしたら、メイドの“マヤ”の完成である。
元々長めの髪はそのまま使い、ショートのメイドさんとしてやっている。
最後に全身用の鏡で最終チェックをし、
「よしっ!」
と、気合いを入れて、出来るだけテンションを高めてから、更衣室を出た。
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