第1章

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そして、声がしたほうを見上げると、一人の男の子が立っていた。 「・・・・なんで、傘ささないの。」 「・・・・。」 「・・・・なんか、嫌なことあったの?」 「・・・・。」 私が、彼の質問に無言でいると、 彼は、はぁ・・。とため息をついてあたしをコンビニの方へ移動させた。 「・・・・なんか、食べる?」 「・・・・。」 「・・・・なんか、答えて欲しいんだけど、」 「・・・・。」 「・・・・家、どこ?」 「・・・・ぃ、・・ゃ。」 「え?」 「・・ぃゃ・。」 「なんだ、喋れるじゃん。・・・帰りたく、ないの?」 彼のその言葉に、私はこくんとうなずく。 「・・そ、」 彼は一言、そういうと私の手を取って歩き出した。 「・・・ぇ、ちょっ・・・と・・。」 私の小さな一言に、彼は振り返ると、意地悪そうな顔で、言った。
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