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亞月は基本依頼者とは会わないことにしている。
メールでのやりとりが一番手っとり早く安全だと思っているからだ。
そして、情報を聞き出すだけでボロは出さない。
それは徹底しているつもりだ。
今回の依頼者の紀子さんとやらは○○警察署の情報を盗んでほしいらしい。
早く終わらせて金貰おう。
亞月はバフっと椅子にかけ、パソコンをいじりだした。
警察なんか、と亞月は思った。
予想以上に早く入れてしまうのだ。
この国は一体どうなっているのだろうと思う。
なにも知らない国民どもは安全だと思っていやがる。
ま、なんて思っていようがどうでもいいけどな。
そうしてしばらくいじっていると内部情報に到達した。
「お、あった。」
あらかじめ聞いておいた被告の名前を探す。
なんだこりゃ...
その被告のファイルの写真を見た瞬間絶句した。
写真には被害者と思われる女性の死体ーいや、首から上が写っていた。
周りには...性別不明の腐敗した首から上が写っていた。
何体もある。
女性が一番最近のらしく腐敗は少しだけだった。
「こんなの仕事でもみたくねぇよ...」
そう僕は呟くと被告のファイルを全て抜き取り、依頼者のメールへ添付した。
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