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「う、う、うわあああああ。」
ザシュッ
肉の裂ける感触と、骨の砕ける音がした。
とんびは目の前のブクブクした死体を見ながら顔についた血を拭った。
そしてトイレにあらかじめ置いてあった、ジャージに着替える。
こんな顔で暗殺者なんて誰も思わないな、ととんびは思う。
鏡に写っているあどけない少年の顔を眺めたあと、とんびは部屋を去った。
とんびがしばらく歩いているとダークからメールが入った。
「仕事終わった?(・_・;?」
三十路のおじさんが顔文字使うなっつぅの。
とんびは悪態をつくとメールの返信をしようとした。
「あ...あぁ...」
目の前に人がいた。
年をとった夫婦だった。
垂れ下がった皮膚をプルプルさせながらどこかを見ていた。
どこだ?
老人の目線の先にあるのは...
くそ、
ポケットにしまった軍手か。
とんびのポケットにあるのは血のついた軍手だった。
しょうがないか。
とんびは一瞬の間に夫婦を暗い路地に連れていった。
ばあさん、見ちゃいけねぇもんを見ちゃったなぁ。
とんびは心のなかでそう呟き、夫婦を始末した。
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