序章

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「・・・何の用だ」 「そう冷たいことを言わないでくれるかな?」 古城の玉座の間 そこに座する一人の青年は何もない空間に話しかけている いや、確かにそれはそこに存在する ただ青年しか認識できないだけで 「君に用がある」 声の主は親しい友人に頼むかのような口ぶりで話す だが青年は顔をしかめる 「用?厄介事を押し付けに来ただけだろう」 「はは、お見通しか・・・」 声は笑う 「・・・本題に入るよ 君に、こことは違う、異世界に行ってもらいたい」 先程とは違い、真剣な空気を漂わせ声は言った 「・・・俺はその異世界で何をすればいい?」 青年は声の主がいるであろう空間を睨みつける
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