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手中からスマホが抜け落ち、
足元にゴトン、と鈍い音。
空いたその手を何とか動かし、
勅使河原さんの肩を掴んで押した。
だけど、
私の後頭部にあった勅使河原さんの手が離れ、
手首を捕えられて。
結果的に両方の手首を彼に束縛され、
そのまま窓におしつけられ、
更に濃厚なキスを強要された。
顔を左右に動かしうごめいても
しつこく追い回され、
髪の毛とガラスがこすれあう気障りな音が耳につく。
もがくだけで、
これ以上の抵抗ができない。
勅使河原さんは
私が抗えないのをいいことに、
楽しげに、
一方的に、口内を掻き回してくる。
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