第1章

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この時間、学生服を着ている自分が場違いだと思い知らされた。 それでも、今の自分には、学校の授業なんかより大事なことだと思い直し、受付で、青木クンの病室の番号を聞いた。 青木クンの入院先は整形外科病棟だった。 額を切って血を流していた青木クンを思い出した。 どうして、整形外科病棟なのだろうか? 不安な思いが心の中にズシンと入り込んで来た。 足を速めて、入院病棟のエレベータに乗り込んだ。 整形外科病棟…… 嫌な予感がした。 身体を震わせながら、エレベータ内の階を示す点滅する数字だけを見ていた。
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