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「……あー…ヤバい なにこれ最高」
「…っ……あんまり動かないで下さい」
まさに至福と言わんばかりのイーグルと不本意極まりないとばかりの銀瑤という奇妙な光景が出来上がった。
寝台に寄りかかり、背後から銀瑤の尻尾を抱きもふもふの感触を楽しむイーグルの顔は至福そのものだ。
一方の銀瑤は何かを堪えている顔だ。
「………剥ぎたい」
うっとりと呟かれた台詞に銀瑤は一瞬で蒼白になって一気にイーグルから距離を取る。
「……ダメ?」
「当たり前だっ!!」
小首傾げてねだられても頷くわけがない。
第一、可愛くもなんともない。
「もういいでしょう!?」
隙を衝いてイーグルから距離を取れば物足りなそうなエメラルドグリーンの眼が見つめてきた。
「……えー……あ、銀瑤泊まっていかない?」
「帰ります」
いい考えとばかり提案するイーグルを笑顔で斬り捨てて銀瑤は玄関へ向かう。
「帰るの?また来る?また会おうよ せっかく友達になったんだし」
「……友達?」
もはや本能というべき勘で玄関までたどり着いた銀瑤は背後からてくてく着いて来てたイーグルの台詞に胡乱気に聞き返す。
いつ友達になったのか。
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