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最高の宝石
駿が地球に戻ると虹色ポストに依頼が届いていた。
依頼の主は5歳の女のコ愛夢であった。愛夢は体が弱く病弱だった母親を亡くしたばかりだ。
母親は病床に寝ていることが多くて一緒に遊んだりお出かけできない寂しさからついワガママでひどいことを言ってしまった。
『ママなんて大キライ』
おともだちがママと一緒に楽しそうにお出かけしたりするのがうらやましくてついひどいことを言ってしまったらしい。
5歳の子供からすれば無理のないことだが、悲劇なことにその翌日に母親は死んでしまった・・。
愛夢の願いは天国の母親に謝って『大好き』という気持ちを伝えること。運び賃は愛夢にとっては宝物の玩具の宝石・・。
恐る恐る玩具の宝石を差し出す愛夢に優しく微笑んで運び賃を受け取る駿。
玩具とはいえ愛夢の心が詰まっているのか美しく光っている。駿には素敵な宝石に見えた。
「上等な報酬だ、取引は成立した。きっちり届けるから安心しろ。愛夢ちゃんか・・いい名前だな」
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