第2章

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*** 「……なんで付いてくんだよ。」 「俺もオムライスご馳走になろうと思って。」 「お前の分なんかないよ。」 放課後。家に帰ろうとすると、ニヤニヤと不気味な微笑みを浮かべた陽翔がくっついてきた。 俺は顔を顰め、暑苦しい、と陽翔を引っ剥がす。 「にしてもあの子。可愛かったな~。」 すると陽翔はうっとりとしながら、恨めしい、といったような瞳を俺に向けてきた。 「菜乃花ちゃんといい、あの子といい、なんでミツキなんだよ。」 「知るかよ。」 第一あの家出少女は、どういう流れで家に入ったのかもわからない。 俺が言い出したらしいけど、全く記憶はないし。 「あーあ、俺も可愛い彼女が欲しいな。」 俺はそんな陽翔を無視して、到着した自宅に入った。 気が付いた陽翔は、慌てて俺の跡を付いてくる。 「あ、おかえりなさい、ミツキさん。」 扉の音に反応した椎名咲笑が、フライ返し片手に、見覚えのないエプロン姿でキッチンから顔を出した。
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