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美由の部屋の前まで来る。
不安だった。
何を話せばいい。
何をすればいい。
心臓が早くなる。
美由ちゃんは君のこと待ってるよ。
言葉を思いだし戸を叩いた。
ーーートントン。
「・・・どうぞ・・・」
久しぶりの美由の声。
部屋に入ると、布団を被っているのかベットの上に膨らみがある。
机には食事が用意されているが手をつけていないようだ。
何を言えば。
俺はいつも何を言っている。
美由の頬を膨らましそして、笑う顔。
「・・・何、朝から寝てんだ」
馬鹿にしたように言う。
「お前、飯食ってねーだろ。スゲー体、細くなってんぞ」
美由が布団から出て、俺を見ながら泣きながら叫んだ。
「ゆ、勇馬」
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