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倉科はぴくぴくけいれんしていて、すぐには起き上がれないようだ。
きらりの視界の端に舞台が映る。
舞台の方から誰かが2人走ってきた。
「殿下! また勝手に何か持ち帰るつもりですか。しかも人間を!」
うち1人の男が目をつり上げて言った。
中肉中背でスーツ姿。短い黒髪が乱れ、顔が青ざめている。
「あ、司会者」
きらりはつぶやいた。
「それに、我々がいるのがわかっていてBR光線の照射実験を行いましたね?」
もう1人の男も目をつり上げている。
こちらは司会者とは対照的に大柄。首から下はトゲトゲの鎧を着ている。暑いのだろう。顔が汗だくだ。髪も汗で黒光りしている。
「えーと、タイダー将軍役の人」
きらりはなんとか思い出した。
「殿下にさわらないでほしいのでち!」
さらに、2人の男の陰から小さな女の子が飛び出してきた。
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