第13球ーNinesー

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「いやぁ~!やっぱ朝から体動かすって気持ち良いね~!」 和也はジジ臭くユニフォームから制服に着替える。 赤星は買いたてのスパイクを磨く。 「なーなー、今週末に試合あるじゃんかー?白雲高校だっけか、そこって強ぇのか?」 「強いよ!そこと試合やるの!?」 翔と同時期に入部した田中は少しの驚きを見せた。 「へー負けたら俺ら強制退学だからなー校長に上手い具合に冤罪にされるぞ~」 笑えない状況に時雄はヘラヘラと笑う。そんな時雄に田中はアタフタと動揺を見せた。 「は、白雲に勝たなきゃ退学!?ムリだよ!去年ベスト16の高校だよ!?僕らみたいな急造チームが勝てる相手じゃないよ!!」 田中の言う通り、状況はかなり厳しい。 「んーまぁ強ぇのはニュアンスで分かった。でもまぁ、何とかなるっしょ?」 赤星の言葉に時雄もニカリと笑った。 「だな、強いかどうかなんて正直どうでも良いよ。この時期にベスト16相手に負けるようじゃ、甲子園にも行けねーだろうしな。」 「だな、勝ちゃイイんだよ田中!」 時雄の隣に座る和也もヤル気満々だ。 「早く試合してーな。」 「うん、楽しみ。」 悟と護の小坂兄弟も楽しみでならないようだ。どうやら田中の心配など紙クズのようだ。
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