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あー、もう勘弁して。
飽きた。
シャーペンを指で弄びながら窓の外を眺めた。
空、キレイだなぁ。
あー、眠い。
早く帰りたいなぁ。
ふと鋭く突き刺さってくる痛い視線に気づく。
嫌々桜井に視線を移すとやっぱりだ。
さっきまであたしなんかスルーして本を読んでいたくせに、今はしっかりあたしを監視している。
ズルイ。
自分は本読んでみたり、気が向くとあたしを監視してみたり。
勝手だよなぁ。
「あのさ、そうやってジロジロ見られると気が散って書けないんだけど」
「え? お前今なんか書いてた?」
「う、うるさいなぁ」
ダ、ダメだ。あたしが何を言っても軽くあしらわれてしまう。
無駄な足掻きはもうやめよう。
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