失恋話

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僕の通う白笠高校(シラカサコウコウ)は男女共学のどこにでもありそうな高校だよ そして僕がある男の子を好きになったのは去年の中学二年の春休みのことだったよ 僕は図書委員の仕事でずっと図書室にいたんだ そんなときに彼に出会ったんだよ 彼は同じクラスの東雲竜己(シノノメリュウキ)君 竜己君は吹奏楽部に所属してるんだよ ドラムが好きでクラスでもそこそこかっこいいって言われてるんだ そんな彼は部活がなくてもあっても図書室に来てて僕は最初は気にしてなかったんだけど彼は本を借りるわけでもなくただいるだけだったんだ 僕もいつのまにかいるのが当たり前に感じてきてつい姿を探しちゃてたんだよね それで春休みが始まって12日がたったとき彼にいきなり話しかけられちゃった 「ねぇ委員長っていつも図書室にいるよね暇なの?」 「ちっ違うよ。僕はただ委員会の仕事で 」 「委員長って図書委員んだったんだ!!」 「同じクラスなのに知らなかったの?」 「いや委員会決めの時寝てたから笑笑」 「そー言えばそのあと怒られてたね」 (クスッ) 「委員長が笑ったとこ始めて見たかも」 「そんなことないよー」 「なぁ委員長この花もしかしてチューリップ?」 「そうだよ」 「チューリップって言えばふつう黄色じゃなくて赤じゃない?」 「そうだねでも僕は黄色の方が好きなんだ」 「ふーんでも黄色のチューリップはなんか似合ってるよ委員長に」 みたいな感じで楽しく話してたんだ そのあと1学期も始まり新しく3年生となった。最初は図書室だけでしか話さなかったけど、最近では移動教室に一緒に行ったりするくらいには仲良くなったんだよ その頃はもう既に気づいてたけど話せるだけで嬉しかったんだ だから気持ちを伝える気なんてなかった
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