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「佐織さん、僕も香織さんの言葉に賛成です。
どうか、観るものすべてを魅了するような素晴らしい斎王代を務めてください」
その言葉に、佐織さんは指先で涙を拭いながら頷いた。
「そして香織さん。あなたにお聞きしたかったんです」
「は、はい?」
少し警戒したような目を見せる香織さん。
今までズバズバ当てられて、恐怖を感じているのだろう。
「家の為に府立に移ったり、姉の為に花を生けたり、どうしてそんなに献身的になれるのでしょうか?
あなたこそ花を生けるのが好きで、でもお姉さんに習い事を譲ったのではないですか?」
そう尋ねたホームズさんに、香織さんはポカンと目を開いたあと、その後に小さく笑った。
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