第二章 『葵の頃に』

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平安遷都後、嵯峨天皇は最愛のヒメ御子・有智子(うちこ)内親王を賀茂の社に巫女として奉仕させたそうで、 以来、一身を神に捧げた内親王を『斎王』として仕えるその儀式を『葵祭』として国を挙げてのお祭りになっていったとか。 神に仕えるために輿に乗って、社殿へと向かう皇女。 それを祝い祝福する民たち、そう、これこそが『葵祭』の形。 現代では京に住む未婚のお嬢様が斎王の代わり『斎王代』に選ばれ、輿に乗って祭りの主役となるわけで。 歴史をこうして知ると、やっぱり名誉なことなんだと改めて思った。
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