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「あのっ」
私の声に、振り返った彗星が睨みを利かせてくる。
ギロロッという感じでバックの黒ベタに、少々ビビッてしまう小心者の私……。
……でも怯んでもいられない。
「彗星はっ、元の世界へ戻りたいと思わないんですかっ!」
「はぁ~?」
……って私、唐突すぎっ?!
いきなり何だって話だよね……。
まずその話に入る前に、世間話で仲良くなっておくとか、あるでしょーが!!!
「貴様、今何て言った?」
私の言葉に、怒ったように彗星が睨んでくる。
こんな広い屋敷なのに、彗星のその少しハスキーボイスが、屋敷中に響いたのではないかと思うぐらいの大音量に、完全にビビッてしまう私。
……彗星は、そのまんまの怖い人だ。
泣きそう……。
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