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「碧沃よぉ~! 何なんだ、この礼儀知らずの女はっ!」
彗星は、標的を私から碧沃に移したかのようにそう言う。
碧沃はというと、眉を下げて彗星に頭を下げる。
「すみません。心結さんは、まだ此処へ来たばかりですので……」
「だったらその女に言っとけ! 二度とこの俺様に生意気な口を聞くな、ってな! それに俺は女が嫌いなんだよ、だから近づくなともな……また妙な事を口走りやがったら、神祁より先に俺がその女を食うからな?」
「……分かりました」
私に怒鳴ったのか、碧沃に怒鳴ったのか、彗星は言いたい事だけを言うと、足音を響かせながら食堂へ突き進んでいった。
こ、怖かったよぉ~!
私は、彗星の姿が見えなくなると、全身の力が抜けたようにヘナヘナと崩れ落ちた。
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