第8話◆罪罰

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頬を伝う涙…… 瞳に滲む彼の姿…… やっぱりそうだったんだ。 神祁の態度を見れば分かるよ。 神祁は私より、元の世界に戻る事で頭がいっぱいなんだ。 守る、と言ったのも……きっと私が“獲物”だからだ。 獲物が居ないと……元の世界に戻る事が出来ないから、傍に置いておきたかったのだろう……。 私はしゃがみ込んで、神祁が落としたスウェットの上を手にした。 目の前の神祁は、黒のシャツのボタンを留めている。 まるでこの部屋に誰もいないかのように……私の存在を無視している。 もう、やだっ! 涙……止まってくれないしっ!! バサッ! 気がついたら私は、手にしてた服を神祁目がけて投げつけていた。
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