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鱗の化け物達に見つかった沙乃。 椅子を通して沙乃に手を伸ばし《ヤツ》は沙乃の髪や服を掴み引っ張った。 「きゃ!」 腕は人のもので掴み取るだけしか機能がないが、問題はその口にあった。 無数の牙が口全てを囲み、まるでそれは中世ヨーロッパの拷問器具を連想させるものだった。 化け物に捕まった沙乃の目にはその光景がとてもゆっくりに見えた。 殺される。 化け物の口が沙乃の目の前まで来た瞬間の事だった。 「…ぇ‥?」 目の前には誰かの腕。 その手の持ち主を見ると 「聖月!?」 沙乃が叫ぶと共に聖月は一発、化け物の頸部にマグナムを撃ち込んだ。 化け物の首と胴体が一瞬で離れる。 首がなくなった化け物を無理矢理引き離し、ゾンビを夢中で貪る残りの2匹の後頭部にも発砲。 「…。」 ほぼゼロ距離で撃たれた化け物の頭部は見事に飛び散った。
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