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「何してんの?早よ行くよ。」 職員室のドアまで移動している聖月。 感染はしないと言い切ったとしても噛まれた傷からは血がでてるはずだ。 沙乃は止血をしようと聖月の腕を掴んだ。 「…どういう事よ。」 「…。」 血は完全に止まっていて、聖月の腕の傷がゆっくりだが修復されていっているのがわかった。 普通の人間ではどんな怪我でもこんなに早く治るわけない。 聖月の身体は一体どうなっている? 「…一体何があったの?」 「…。」 「お願いだから答えてよ!!」 腕を掴んでいた手に力が入る。 一体、9年間の間に何があった。 沙乃にだって知る権利はあるはずだ。 「聖月!!」 「……ハァ…。」 聖月の口から溜息が漏れる。 少し考え、聖月は沙乃の方を振り向いた。 「本当に聞きたいの?」 「‥聞きたいから引き止めてる。聞きたいから質問してるの。」 「…。」 真剣にそう答える沙乃。 それをみた聖月は口をゆっくり開いた。
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