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渚はこれで見るのは2回目だろう。
始めは教員がおかしくなっただけだと思っていた。
「なんなのよこいつら…。」
仁達の後ろに隠れ感染者に向かってそう言い放つ。
春日町から響き渡る銃声音、叫び声。
精神がおかしくなったとしか言えない人間ばかりの狂った町。
沙乃が言っていた事は満更嘘ではなかった。
《ゾンビ》達はゆっくりと、足取りが悪く時には足を引きずらせながら仁達に近づいてくる。
「ナオ!お前化け物見るの何回だ!?」
「初めてー。」
「そーか!じゃあ‥」
仁は腰にはめてあったケースから2丁のハンドガンを取り出した。
そして、直樹も…。
「気合い入れて暴れろや!!」
「言われなくても!!」
繁華街から、渚のすぐ側から銃声の音が聞こえてくる。
暴れまわる2人を見て渚はただひたすら考えた。
何故この人達は銃を持っているのだろう?
何故この人達は目の前の化け物を撃っているのだろう?
何故この人達はそんな楽しそうな顔をしているのだろう?
渚には事の現状が把握出来ないでいた。
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