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「春日が何でこうなったと思う?」 歩みを止め、振り返り彼は問う。 「………。」 元凶になるはずだった春日生物学研究所は撤去され既に廃棄となっている。 署長も殺されて緑を蘇生する実験をするものももういないと言うのに それでも災害事件は起きた。 「…。」 聖月はこの元凶を知っている。 「…教えて。」 何故、この街がこうなってしまったのか 「歩きながら説明する。」 街にウイルスを放った元凶。 それは、1部の政府の関係から始まった。 9年前のウイルスの研究は春日生物学研究所から1部移送され 9年前に1人の少女の遺体から新種のウイルスが発見され 別の地域の小さな、人が寄り付かないような所の研究所でひっそりと研究が進められた。 そこは政府が認めた研究所で密かに賞なども取っている有名な場所だ。 そこの誰も立ち寄らない研究所の奥深く、少女の遺体を持ち出しウイルスを検出。 研究員は長い年月をかけてにウイルスに侵食された少女自身を今度は実験に使い出した。
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