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急いで着替えて来ちゃったけど、本当に??
からかってるんじゃなくて?
本当だったら超嬉しい!
あぁどうしよう。
一声惚れした相手だよ。
一緒になんていたら、どんどん好きになるの間違いないじゃん。
でもここのスタッフってことは、こっちの人だよね。
やっぱりもう会えなくなることに変わりないのか。
だったら少しだけでも夢見ちゃお。
スキーセンターの前かぁ。
こんな時間なのに結構人がいるんだね。
って……
直哉さん?あれ?眼鏡して…ない。
なんかさっきと全然違う。
こんなにかっこよかったっけ??
楽しそうに輪の中にいるじゃん。
声かけづらい。
やっぱさっきのは社交辞令だったんじゃ……
でも無視して滑りに出るのはダメだよね。
どうしよう。
気づいてくれれば、挨拶だけして1人で行けるのに……
イケメンに免疫が無い訳じゃないけど、慣れないと人が苦手なんだよね私。
あ、うそ。
気づいてくれた。
お辞儀だけして行こう。
うん。もうこれでいい。
板履いて……
「待てよ」
誰かを呼んでるんだね。
「おい!待てって!」
え?私?
「なんで?」
「はぁ?なんでって、約束してたじゃん」
そうだけど……
「だってなんかスッゴく楽しそうだったから……」
「はぁ?あれはナンパされてただけ」
「モテるんですね」
さすがですね。
「めんどくさいだけだよ。一緒に滑ったって、下手なの多いしさ、つまんねーもん」
「私も下手ですよ」
「そんなことねーじゃん。転んだ後見てたけど、上手かったよ」
みっ見てたの!?
「………」
「また真っ赤だよ。大丈夫?」
そうさせてるの誰よぉ。
「あ、はい。じゃあこれで失礼します」
もう無理。ここにいたら冷静じゃいられない。
「え?」
「へ?」
なんでえ?なの?
「そんなに俺と滑るの嫌?」
そんなわけない!!
「嫌じゃないです。こんな奇跡あるわけないってくらいで…」
うわー何言ってる私……
「奇跡?」
突っ込まれたー!
あーもういい。
どうせもう会えないんだし。
いいたいこと言って終わろう。うん。
「一緒にって言ってくれて嬉しかったです。また会えたらいいなって思ってた人でしたから」
「また会えたらって…俺に?」
「はい。助けて貰ったとき一目惚れしたんです。声に」
はっ!そんなことまで言わなくてもよかったよね……
驚いてるもん。
うわー失敗。
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