49人が本棚に入れています
本棚に追加
------------------------------
◇
あれから2ヶ月。
リハビリしたり、時々談話スペースで直樹と話したり。
今まで繰り返してきた中で、今が一番身体が動きにくい。
だから、あぁ今が本当なんだろうなって、納得出来ることが増えてきた。
でも…
納得できないこともあって…
納得ってゆーか……うん。
昔の私のままなら分からなかった感情。
でもあっちの世界にいたからわかる。
嫉妬だよね。これ。
どこから広まったのか、連日直樹のところにくるお見舞い客。
ほとんどが女性。
それか父親と一緒にくる娘。
親しそうに直樹に寄り添ってたりして…
そんなある日のことだった。
毎日のように直樹のところへお見舞いに来ていた女の人が、大勢の人を連れてやってきた。
リハビリルームに……
「おいおい。ずいぶんと大勢の客だな」
ここの所、城ノ内さんが直樹さんに付いていることが多々ある。
私はその少し離れたところで、自分のメニューをこなしているの。
さすがにザワザワとした雰囲気に、みんなが入り口の方を見た。
あっちの世界では会ったことがない。
でも、直樹の世話を親身になってしようとする人。
そのたびにやらかしてくれてるみたいだけど。
その光景を見る度に、イライラしてた。
今は人の世話をやけるほど、まだ動けない自分だからこそ、何もいえなくて。
信じてる。
信じてるけど、さわってほしくない。
なんで直樹は拒否しないの?
最初のコメントを投稿しよう!