消せない血

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「全部が終わったらさ… その時は秋人さんの墓前で お前にプロポーズすっから。 それまで待ってて」 言葉を失った奈緒の姿に ぎゅっと胸が苦しくなった。 本当に…俺はこの約束で 彼女を縛り付けて いいのだろうか。 いや… もう誰にも奈緒を渡したくない。 「あ、ビックリした?」 罪悪感を誤魔化すように おどけて彼女に言葉を 投げる俺は… どこまでもズルくて汚い──。
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