恋の味

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「すすすすす、すんませんでしたー」 何とか状況が呑み込めたあたしは、急いで部屋を飛び出した。 お皿は無残な姿で、揚げ物類も全てが台無しだ。 どうでもいいけど、アイツ! 年下のくせに、あたしより経験豊富?! ガチャッ! ……ガゴンッ! 「あでっ!」 ドアを背に、お皿を片そうとしゃがみ込んだあたしに容赦ない仕打ち。 いきなり開いたドアに、背中をぶつけた。 そこから出て来た女の人。 謝るどころか、すごい形相であたしを睨み付けると、階段を駆け下りて行った。 そりゃあ、邪魔したのは謝りますけど、そんなに睨まなくても……。 しかもドアを人の背中に思いっきりぶつけといて、何なのあの態度! 感じ悪ぅー!!
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