挨拶おばさん、セント・オアシス

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   シズには田舎というものがなかったので、なんだかとてもうきうきした気分になった。    「はい、汲んで来ます。」   シズは渡された水瓶を持ち外に出た。    「けっ、なんで俺がマキを…」    相変わらず、納得のいかないポメ吉。    「んにゃ?…何か言ったかい?わんコロ!」   セント婆ちゃんが、ポメ吉をにらむ。    「あっ、いやなんでもねぇ…でもよ婆さん、いい加減に、わんコロはねぇだろ。」   ポメ吉はそう言いながら、外に出て裏に回った。    「くはは、わかったよ、ポメ吉。ちゃんと持ってくんだよ。」   セント婆ちゃんは、やっとポメ吉の名を読んだ。  
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