報いの樹海~幻惑

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   「ジュルジュル樹流~…久々に生身の感触だぁぁー、大丈夫だよ、もう少しで、君と僕入れ替わるからね。」 シズを捕らえた、大木がそう言った。    「いやだ!僕はお前なんか知らない!木になんかならないぞ!」必死にもがくが、どうにもならないシズ。   ポメ吉も、大木に立ち向かうが、歯が立たない。そして、辺り一辺に叫んだ!    「くっっっ!おい、樹海の住人どもよ!この小僧は明日ある人間だ!お前等の仲間が今取り込もうとしている! いいのかー?ハァハァハァ、 今日を、明日を強く生きようとしている小僧を、こんな風にして!  お前等は、自分に負けてここにいる、そんなお前等にこの小僧の明日を奪うことが、本当に出来るのかー?ハァハァハァハァ…   た、頼む、小僧を、シズを救ってくれ~!ハァハァハァ…」   ポメ吉は周りの樹々に訴えた。  
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