女神降臨。

8/14
前へ
/212ページ
次へ
「…今日…。」 しばしの沈黙を破ったのはヒナちゃん。 「明日は休みだし、サプライズで彼の家に行ったら、他の女性と一緒にいて…。その人、誰って聞いたら…っか、彼女だって…。」 オーノー…(本日2回目)。 話が読めてしまったぁ…。 泣きながら、一生懸命話してくれたヒナちゃん。 フタマタかけられて、掃除洗濯料理をしてくれる都合のイイ女として扱われた上、逆ギレされて、『誰が好んでオマエみたいなトロくて地味ブスと付き合うか!』と罵倒された、らしい。 「…クソみたいな男がいるんだな。」 温厚で平和主義なオレだけど、少し殺意が湧いたよ。 「そんな男の為にヒナちゃんが涙を流すなんて勿体ない。」 ヒナちゃんがその男の事、どこまで好きだったか分からないけど。 「オレが笑顔にしてあげる。」 「へ??」 へ?? 言ったオレも驚いた。 きっといつもなら、テキトーで調子のいいことを言うはず。 女の子を、自分で何とかしてあげたいと思ったのは初めてだ。
/212ページ

最初のコメントを投稿しよう!

247人が本棚に入れています
本棚に追加