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「だから雑用してる暇なんて」
ないんだってば。
「誰が雑用しろなんて言った?」
ふわっと愛君の髪が揺れる。
「は?」
「だーかーら、誰が雑用しろなんて言った?」
じゃあ何。
「俺様が特別に英語の補習してあげる」
ポン、と頭に手が乗る。口角が片方だけクイっと上がった。
「は、なんで」
補習授業なんてめんどくさいんじゃなかったの?
「とにかく火・木は資料室においで。じゃバイバイ」
ひらひらと手を振りながら消えてった愛君を私は不思議に見ていた。
めんどくさいって言ったじゃない。
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