第1章

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俺やマサトの話に、笑みを浮かべるようになった美桜と俺達は結果を聞くために待合室で待っていた。 いつも以上に話をするマサトはさり気なく美桜の気分を紛らわそうとしてくれている。 そんなマサトに感謝の気持ちでいっぱいになっていた俺のポケットの中でケイタイが震え始めた。 液晶に表示されているのは、取引先の相手。 結構、大きな商談を控えていた俺は、仕方なく電話に出る事にした。 「悪ぃ。ちょっと電話してくる」 「うん、分かった」 美桜に告げ、さりげなくマサトに視線を向ける。 俺の視線に気付いたマサトが小さく頷いたのを確認して俺は外に向った。
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