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いつもの指定席、体育館の隅っこに小さく体育座りになる。
草壁はこちらを向いたけれど、あたしが一緒だと分かるとすぐに練習へと視線を戻した。
しばらく見学していたが、草壁には今までのキレみたいなものがないように感じた。
的に当たる確率も格段に下がった気がする。
「草壁、集中できてねぇな。ちょっと行ってくるか」
「あの!」
桜井が腰をあげようとしたので慌てて声をかけた。
桜井は「どっこいしょ」と掛け声をかけなければもう腰をあげられないオジサンだ。
せっかく頑張って腰をあげたのをまた座らせることになるのは可哀想という、あたしなりの気遣いである。
「うん?」
「あたしのせいかもしれない」
「どうした?」
「告白した」
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