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「仕方ねえから不器用な王子のために俺が姫を探してやったわけよ」
たぶん桜井は冗談交じりに言っているのだろうけど、あたしは笑えなかった。
「あたしの王子様になってくれるかなぁ……?」
自分の声が震えていたことにビックリした。
今までレンアイでこんなに緊張したことはなかった。
まだ何も起こっていないのにこんなに足がすくむことも。
今までのあたしならとにかくリアクションがなければどうしようもないと、なんでも楽観的だった。
こんなところでウロウロしていたって何も始まらないのは分かっているのに。
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