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どんな顔していいのか分からないまま、ゆっくりと振り返る。
目だけを上にあげて草壁を見た。
疲れた顔があった。
全力を出し切ってる顔。
出し切った後の、イイ感じの脱力感が優しく見えて。
それはそれでイイ顔だと思った。
「草壁の矢、的に当たらないじゃん」
「それは……」
「あたしのせいなんでしょう?」
「いや、だからそれは俺の頭が固いとか色々俺側の問題でっ、て……こんなこと言わせるなよ、もう。恥ずかしいだろ」
「言ってくれなきゃあたしは分からないよ。でもまぁ、明日からまた当たるようになるんじゃない? よかったじゃん」
「……っ!」
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