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気がつくと目の前には血の海が広がっていた、
何が起きたかなんて、記憶をたどっても何も思い出せない
でも 一つだけは確かに僕は覚えている...
僕は斬られた。一瞬ではっきりと見ることはできなかったが僕の目の前に
突然何者かが現れ、僕を斬り突然消えた、
血を流しすぎたのか意識が朦朧とするなか僕が見たものは、僕のほうに駆け寄ってくる男の人だった。そして再び僕は意識を失った。※
目を開くと少女が見えた。なぜかお腹の上にのっかている。
人間のように見えるのだけれど、ところどころ機械らしきものが体についてる。見た目は金属にしか見えないのに軽い。何事かぶつぶつとつぶやく少女を観察していると、ふと目が合った。
「君は誰なんだ?」
僕の問いかけに少女はうれしそうに微笑んだ。
「もう目が覚めたんだね、私はエリスよ!」
エリスと言うらしい。体についていた機械が不安だったが声もちゃんと女の子だったからまずは安心した。安心したら次の疑問を解消したくなってきた。
「ところでエリスさん、助けてくれて有難いのですが、なぜ僕の上に乗ってるんですか?」
「そんな事どうだっていいでしょ!!
それに助けたのは私じゃないわよ、助けたのは私のお父さんよ
お父さんって言うより、私を作ってくれた人ね
でも私にも感謝しなさい!私がいないと貴方は助かりもしなかったんだから」
僕を助けた?それに作っただって……
どうやら僕の質問には答えてもらえないみたいだが、もっと気になることができた。
でもきっと彼女は答えてくれなさそうだ、なんとなくそんな気がする……
まずはこの子のお父さんとやらに話をきかないとな。
「ありがとうございます。
お父さんは今どこにいるんでしょうか?」
「今はアスティアに買い物に出かけてるわ!」
アスティア?またわからないことがでてきたぞ。
「もしかしてあなた、そんなことも知らないの?」
どうやら顔に出てしまっていたらしい。エリスさんは僕のことを珍獣でもみつけたかのような顔で聞いてきた。
アスティア……まったく覚えがないな
「申し訳ございません、なぜ僕がここにいるのかも、なぜ助けられたのかも
覚えていません、ただ...誰かに切られて、なぜ切られたのすらわかりません」
とたんにエリスわんは僕を胡散臭げなものを見るような顔をして捲くし立てるように言ってきた。
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