25人が本棚に入れています
本棚に追加
「さあ! 今日こそ金は用意できたんだよなあ? マキナお嬢さんよ」
男はニヤリと笑った。
彼は借金返済の催促に来たのだ。脳みそまで筋肉でできてそうなガチムチの体型。
「それは、その」
わたしは口ごもった。
いやな汗が吹き出る。
自慢の長くて赤い髪もこわばってる感じがした。
「100万ゴールド! 無いなら体で払ってもらうぜ?」
男は手のひらをこちらに見せた。
今すぐ金を出せ、という意味だろう。
「体で?」
わたしはふるえる声で聞き返した。
どういう意味なのか、なんとなく想像してしまう。
男はいやらしく舌なめずりをした。
やっぱりわたしの想像した通りのことをさせられるのか。
だとしたら強制退学させられるかも。
わたしは冷や汗をかきながら男を見るしかなかった。
最初のコメントを投稿しよう!